1. SHIBUYA “YOUR” PARK
こんな渋谷の過ごし方、はじめて!
Produce: Ground Level Inc. / Design: 長岡勉(POINT)/ Construct: 三輪ノブヨシ
大階段と広場では、「1階づくりはまちづくり」をテーマに「人・まち・日常」をアクティブにする株式会社グランドレベルによって、これまでにない渋谷での過ごし方を体験できる場が企画されました。
この企画の背景には、多様な人々が行き交う渋谷の街において、お互いに「自由・多様・許容」でいられる環境が一人一人の創造性を誘発するという仮説がありました。そうした仮説のもと、渋谷キャストの広場というオープンで実験的な場を生かして、その3つの要素のある光景を生み出すことを目指すことに。
「自由・多様・許容」の実現に向けては、以下のことを考慮してアウトプットの形が検討されていきました。
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「自由・多様・許容」がある光景とは
1. 一人一人の能動性を誘発する補助線がある
2. 行動を一様にしない余白がある
3. 誰もが居場所をつくることができる可能性がある
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あくまで人々のあらゆる行動や体験のきっかけとして、楽しそうと直感的に思って入ってみると、思いもよらぬ奥行きが見えてくる。そんな場をつくるために、さまざまな見立てができるアクティビティ・ツールが展開されることとなりました。
建築家・長岡勉氏によってデザインされたアクティビティ・ツールは、祝祭感がありつつ、自由度の高い使い方ができるものとなりました。
▶︎ ”YOUR” HILLS ”YOUR” STAGE - 階段にできた丘と舞台
渋谷キャストの象徴的な大階段は、丘のような斜面へと変身。滑ったり寝転んだり、記念撮影もできる仕掛けがちりばめられました。
「階段を滑るってどんな感覚なんだろう」「今しかできなさそうだからやってみたい」
その非日常な光景に誘われて、子どもはもちろん、大人も滑って遊ぶ人が続出。純粋な好奇心を掻き立てて、普段はしないようなことに踏み込むきっかけとなりました。
▶︎ ”YOUR” STOOL - 一緒にくつろぐ相棒たち
広場には、大小さまざまなバウムクーヘンのようなスツールを設置。
このスツールは椅子やテーブルはもちろん、おもちゃや楽器、潜り込んで小屋にすることもでき、街ゆく人それぞれが思い思いの過ごし方を創り出していました。
また、自分が楽しいことを無料でふるまう「マイパブリッカー」たちも登場し、マジックやバルーンアート、DJや場の即席新聞などをふるまいます。流れる音楽に合わせて即興で子どもが踊り始めたり、歌を披露し、それに呼応する形でアカペラが始まるなど、偶発的なグルーヴ感が発生していました。
広場を通して生み出された「自由・多様・許容」のある光景は、渋谷キャストを賑わいで包み込み、広場のあるべき姿を感じさせる機会となりました。