SHIBUYA CAST./渋谷キャスト

JOURNAL

ジャーナル

EVENT
2023/04/14

<EVENT REPORT>
気鋭の建築家とクリエイターが手がける独創的な渋谷キャストの世界観を体感する「エアレース渋谷2022-2023」開催レポート!

<EVENT REPORT> 気鋭の建築家とクリエイターが手がける独創的な渋谷キャストの世界観を体感する「エアレース渋谷2022-2023」開催レポート!

渋谷キャストでは昨年末から、仮想現実(VR)と拡張現実(AR)、現実世界の3つの領域にまたがったプロジェクト「トリプルキャスト」を始動しました。本WEB記事でもインタビューをご紹介しましたが、この企画は渋谷キャストの建築デザインおよび監修にも携わった建築設計事務所「NOIZ 」豊田啓介さんと、VRChatでの様々な仮想空間・コンテンツの開発を行う「VoxelKei」さんのコラボレーションにより実現しました。ここでは今回のイベントの様子や参加者の感想などをお届けします!


PHOTOGRAPHS BY
BAUM
TEXT BY
Kana YOKOTA

▶︎エアレース渋谷2022-2023
企画/全体ディレクション:NOIZ
VR制作:VoxelKei
AR制作:DETOR
広報:株式会社Mogura
主催:渋谷キャスト
共催:東急

本企画第一弾は、バーチャルな渋谷キャストで開催されるレースゲーム「エアレース渋谷2022-2023」。VRChat内に忠実に再現された渋谷キャストの仮想空間を舞台に、プレイヤーは空中飛行ができる球体型のマシンに乗り込んでタイムを競い合います。渋谷キャストを360度旋回しながら眼下に広がる渋谷の街並みを一望できるのは、バーチャル空間ならではの体験です。

 

実際に体験したスタッフによると、想像以上に操作が難しく、奥が深いレースだったとのこと。とはいえ、仮想空間上の渋谷や渋谷キャストを空中飛行できる体験はとても新鮮で面白く、「スリリングで楽しい!」「いろんな街でレースをやってみたい!」という感想をくれました。

 

そして、1月以降はこのレースゲームの世界を再現したフォトスポットや、レースゲームを現実世界で鑑賞している気分が味わえるARコンテンツが渋谷キャストの現場に登場!

 

画像

 

画像

 

画像

 

画像

 

画像


「START」「GOAL」の目印がインパクトのある装飾照明で、フォトスポットとしてもたくさんの方々が気になって足を止めていました。

 

画像

 

画像


「これはなに?」「どうやってやるの?」と気になる方にはスタッフがていねいに説明します。スマホで専用のQRコードを読み取り、空中にスマホをかざすだけで迫力のあるARのエアレースが現実の渋谷キャストの広場に出現。実際にこの場所で開催しているような臨場感を味わえるので来場者はみなさんびっくり。子ども連れのファミリー参加も多く、スマホを持って移動しながらレースの様子を楽しむ姿がほほえましくもありました。

 

画像

 

画像


そして、2月の体験会では、「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ 」で2017年にアジア人初の年間総合優勝を獲得したエアレース・パイロットの室屋義秀選手の3Dアバターが期間限定で登場! スマホで会場のマーカーを読み込むと、室谷選手が突如現れます。実際に室谷選手がVRChatのエアレースを飛行した軌跡も観戦することができ、なんとも不思議な感覚を味わうことができました。


ここで、「エアレース渋谷2022-2023」VR体験時の室屋選手コメントもいただいているのでご紹介します。

 

「すごく面白いですよね。(バーチャル・エアレースでも)コースを攻めようとするとミスするし、戦略的/心理的なプレッシャーというのが、本物のエアレースと似ているなと思いました。しかも、街の中を飛べて、ビルの中を飛べて、自分の知っている街でフライトできるというのはすごくいいと思います。コックピットから見た眺めやレースの実際の感じを体験してもらいたいんですけど、一般に体験するにはエクストリームなところがあるので、こういうコンテンツでフライトの体験をしてもらえたら、多くの人に喜んでもらえるんじゃないかなと思いました。」

 

画像
「エアレース渋谷2022-2023」ARコンテンツの技術的特徴はこちら。

 

① オクルージョン用モデルの位置合わせ
ARフレームワーク8th Wallでは、大きな建物を認識してオクルージョンを発生させることが困難という技術的な課題に対して、「エアレース渋谷2022-2023」のARコンテンツでは、ARマーカーを認識することで、カメラのAR空間上の位置を認識し、その相対的な位置関係を元にオクルージョン用の建物モデルの位置合わせを実施することで、より自然でリアルなAR体験を可能としました。

 

② 負荷を抑えたエフェクトの実現
WebARは、スマートフォンなどのアプリと比較して、パフォーマンスが限定的である中、「エアレース渋谷2022-2023」のARコンテンツでは、GPGPU*と呼ばれるテクニックを用いることで、WebARコンテンツでもなるべく低い負荷で物量感のあるエフェクトを実現しています。

 

※GPGPU( General-purpose computing on graphics processing units)
一般的に画像処理を専門とする演算装置であるGPUを活用した画像処理以外の目的に応用する技術のこと。

 

<制作者>DETOR

 

画像

 

画像


まだまだ寒空の下でしたが、スマホをかざして渋谷の街を飛び交うカラフルなレースの軌跡を楽しむ人や、フォトスポットで記念写真をされている人など、渋谷キャストに新しい景色が生まれていました。AR体験会参加者には施設の割引チケットをプレゼントしてくれるサービスもあったので、あたたかいココアを東急ストアで購入し、ホッと一息。

 

最後に、このイベントの広報を担当している株式会社Moguraのイベント統括ディレクター多屋 澄礼さんにお話を伺いました。

 

「今回の『トリプルキャスト』プロジェクトには、VRレースのべ4566人、AR体験会 200人ほどの方々が参加くださいました。寒い中でしたがたくさんの方に体験くださって嬉しかったです。渋谷や渋谷キャストの建物のなかをバーチャルでレースしている様子が観戦できるという体験が新鮮ですし、昼や夜、時間によって雰囲気も違って、同じ景色は二度と見れないという点も特別感がありました。京都や大阪など、人気の観光地バージョンも体験してみたいなと思いました。ARやVRの世界はまだまだ一般的には馴染みがないかもしれませんが、今回のようにスマホをイラストマーカーにかざしたり、写真にかざしたりするだけで起動して簡単にARが楽しめるようになっています。たとえばスマホカメラのフィルター機能で動物とかアバターに変身する機能がありますが、あれもARの一種なんです。また、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどで体験できるXRライドはVRがさらに進化したもので、映像技術と圧倒的な臨場感でその世界に没入できるんですよね。身近なところでもどんどんこの技術で楽しい取り組みが行われているので、その楽しみ方をもっと伝えていけたらと思っています」

 

以下、会場を訪れていた人の声です。

 

「リアルとバーチャルが融合したイベントでとっても面白かった!」(20代男性)

 

「渋谷キャストのイルミネーションとの組み合わせがキレイで観戦するのが楽しかったです(10代女性)

 

「VRとかARとかよくわかっていなかったけど、体験会で説明してもらいながらレースを観戦するとなるほど!と納得できました。ぜひVRレースに参加してみたい!」(50代女性)

 

「キラキラするのが空を飛んでいるのを追いかけるのが楽しかった!」(5歳男の子)

 

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!