SHIBUYA CAST./渋谷キャスト

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2023/11/27
【渋谷キャスト座談会】

まちづくりのキーマンたちが想う「渋谷一丁目」の今までとこれから。渋谷キャスト座談会

株式会社ONIBUS 坂尾篤史さん/ 株式会社ワット 石渡康嗣さん/ UDS株式会社 高橋佑策さん
まちづくりのキーマンたちが想う「渋谷一丁目」の今までとこれから。渋谷キャスト座談会

渋谷キャストが位置する渋谷一丁目は、食材にこだわったカフェや「渋谷の日常にステイする」がコンセプトのホテルなど、渋谷の中でも少し落ち着いた、心地よい街角があるエリア。そんな渋谷一丁目をベースに人が集まる「場」づくりを手掛けて来られた3名に、このエリアに対する思い入れやこれからの期待などを伺いました。

 

 

《プロフィール》

坂尾篤史

株式会社ONIBUS 代表取締役

1983年千葉生まれ。オーストラリアでカフェの魅力に取り憑かれ、約1年のバックパックを経て帰国後、バリスタ世界チャンピオンの店でコーヒーの修行を積む。2012年に独立し、奥沢に「ONIBUS COFFEE」をオープン。創業当初からまちを豊かにするコーヒーショップ運営を追求している。

 

 

石渡康嗣

株式会社ワット 代表取締役

1973年京都生まれ。数々の飲食店の企画運営に関わった後に、2013年株式会社WATを設立。蔵前・表参道「Coffee Wrights」、本所・渋谷「Marked」などのすべての人が憩えるカフェの運営を行う一方で、「Dandelion Chocolate」のプロデュースなどを行う。

https://wat-inc.jp/

 

高橋佑策

UDS株式会社 取締役 プロジェクトデザイン事業部 執行役員

1979年長野県生まれ。株式会社イデーを経て、2005年都市デザインシステム(現UDS)入社。運営までを見据えた事業全体をデザインしていく企画チーム、プロジェクトデザイン事業部執行役員。これまでに20を越えるホテルや施設を手掛けてきた。

https://uds-net.co.jp/

PHOTOGRAPHS BY  Ukyo Koreeda
TEXT BY Miyuki Takahashi

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「渋谷一丁目」の風景を作る3名のキーマンが集結

 

――本日はお集まりいただきありがとうございます。まずは、自己紹介をお願いします。

 

石渡:株式会社 WATの石渡です。首都圏を中心にコミュニティを育むカフェをいくつか運営させていただいています。渋谷でカフェを運営する機会をいただいたのはなにかのご縁ですね。これまでもなりゆきでしたが、東急さんより渋谷でもその機会をいただき、2022年に「Marked渋谷」を出店させていただきました。

 

高橋:UDSの高橋です。UDSはまちづくりにつながる住宅やホテル、コワーキング、商業施設や公共施設を手掛けている会社で、2022年にここ(渋谷キャスト)からすぐ近くに、ホテル「all day place shibuya」をオープンしました。ホテルって、外から来た人に地域の人たちの思いや活動を伝えていける場ですので、やりがいを感じています。ちなみに、渋谷はUDSにとって縁がある場所でして、1992年に渋谷の桜丘で創業して以来、住所が変わることはあっても渋谷区に籍を置き続けてきました。そんな会社です。

 

坂尾:オニバスコーヒーの坂尾です。12年前に、ひとり奥沢でコーヒーショップを始め、今都内に6店鋪、那須に1店舗、海外ではベトナム、バンコク、台北と3店舗まで広がっています。創業当初から変わってないのは、コーヒーショップがあることでまちをどう豊かにしていくのかというミッションを掲げていること。先ほど話に上がったUDSさんが手がける「all day place shibuya」の1Fに、スペシャリティコーヒーを提供するカフェ「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」を「Mikkeller」とのコラボで出店しています。

 

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オニバスコーヒー代表 坂尾篤史さん

 

――御三方の自己紹介にも出てきましたが、「all day place shibuya」がオニバスコーヒーを誘致した経緯を教えてください。

 

高橋:「all day place shibuya」のプロジェクトは2017年にスタートしたのですが、細かな部分を詰めている最中にコロナ禍に突入してしまい、僕ら自身も旅に出ることができない状態になってしまったんです。その中で立ち止まって、改めて旅の醍醐味ってなんだろうという議論をスタッフとしてみると、最先端のデザインや素晴らしいアートなど、そういうインパクトのあるものよりも、旅先で偶然出会った人と話したことや、ふらっと訪れた場所の思い出とか、そういう話ばかりだったんです。それで、今まで突き詰めてきた方向って旅の本質とは違うんじゃないかということになり、当初のコンセプトを0から作り直して「パブリックハウス」をコンセプトにしました。英国が発祥の所謂「パブ」の原型で、日本でいうところの旅籠ですね。宿の下に飲み食いできるところがあって、地域の人と旅行者がごちゃ混ぜになってコミュニティができ、いろんな情報が行き交うような社交場です。魅力的な「いつもの場所」を作るために、もともと繋がりがあったコペンハーゲンのクラフトビール醸造所「Mikkeller」さんと「About Life Coffee Brewers」さんに協力していただきました。

 

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ホテル「all day place shibuya」の1階にある「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」(左)。「"ていねいな一杯“で暮らしに豊かさを」をコンセプトに、こだわりぬいたスペシャルティコーヒーを楽しむコーヒースタンド。同じ空間にはクラフトビールバー「Mikkeller」(右)も。

 

――「Marked渋谷」も2022年オープンですよね? 渋谷キャストに出店されたのはどのような経緯だったのですか?

 

石渡:前の事業者さんも素晴らしいカフェ運営をされていたのですが、もともと5年で退店されることが決まっていたそうで、居抜き活用でどうでしょうか? と東急さんからお誘いいただきました。co-labさんたちとコミュニケーションを大事にしながらというどちらかというと我々の得意分野でということもありました。本所の「Marked」本店と比べると都市型の店舗で、食物販への比重は高くないですが、カフェで扱っている食材は丁寧に使っています。なかなか手間暇かかっていますが、その分ユニークなメニューが提供できているのではないかと思います。

 

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東京都墨田区本所のコミュニティマーケット「Marked(マークト)」の2号店として、2022年4月に渋谷キャスト1階にオープン。「Goodies by good ones. よい人のつくるよいもの。」をコンセプトに、料理がぐっと美味しくなる調味料などのグローサリーや旬をぎゅっと詰め込んだアイスクリーム、ヘルシーなデリなどを手づくりしている。

 

 

――実際にオープンされてからお客様の反応はどうですか?

 

石渡:より我々がやりたいことに近づけるために、最近メニューを変えました。お客様の反応もよく、客数も増えました。普段メニューを変えたからといってすぐに反応は出ないのですが、すぐに反応がでたのが面白かったです。

 

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株式会社WAT 石渡康嗣さん

 

さっと入って美味しいコーヒーを飲める。堅苦しくないことが大事

 

――オニバスコーヒーさんは「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」をオープンする時に同業者である「Marked」さんの存在を意識されたりしましたか?

 

石渡:ほぼ同時期にオープンでしたよね?

 

坂尾:そうですね。なにしろ「Marked」さんのパンを仕入れてうちの店で使わせてもらっているくらいなので「食の意識が高いお店が近くにあって嬉しいな」という感じでした。「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」は道玄坂にもあるのですが、働く人と旅行者が交わる場所にしたいというのがそもそもあり、お客さんとのコミュニケーションを大切にしてきました。ただ堅苦しくはしたくなくて、さっと入って美味しいコーヒーを飲んで、なんかちょっといいことがあったなって思えるような店づくりを心がけています。

 

石渡:堅苦しくないってすごく大事ですよね。

 

坂尾:しっかりブランディングをするお店も多いですけど、「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」は飲食店として当たり前のことを当たり前にやるというか、美味しいものをシンプルに提供していきたいという想いが強いですね。

 

――ホテルとの連携はあるのですか?

 

高橋:宿泊ゲストにはチェックイン時に「About Life Coffee Brewers」のご案内はしているのですが、だから「About Life Coffee Brewers」に行くというよりは、すごく気持ちのいい空気がちゃんとあるからみんな引き込まれるんだと思います。今日もここに来る前に寄ってきたのですが、とてもいい雰囲気で嬉しかったです。

 

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UDS株式会社 高橋佑策さん

 

――デザイン面でこだわったことはありますか?

 

高橋:ホテル1Fの真正面に「About Life Coffee Brewers」と「Mikkeller」を置き、一般的には真正面にあるホテルの入口を奥にずらしたことでしょうか。ホテル感が前面に出ていると、地域の方や道ゆく人にとっては心理的に入りづらくなると思ったんです。逆に宿泊目的のお客様は必ずホテルに辿り着いていただけるので、あえて入口を奥にしてみました。とはいえ、「どこからホテルに入ればいいのかわからない」という方もまだいらっしゃいますけどね(笑)。

 

――そのくらい「いつもの風景」にこだわったのですね。

 

高橋:渋谷って今再開発ですごく変化していて、僕もそうですが、通っていた「いつもの場所」がなくなってしまったという人も多いと思うんですね。だからこそ、チームの中にも長く続く日常の風景を作りたいという想いが強くありました。旅行者にとってみると、地域の人の日常の風景に入ること自体が非日常の体験になるんですよね。

 

――半地下の形状もあえて作ったのですよね?

 

高橋:1F部分は目の前の道が坂なので結果的に半地下のように囲まれた形状になり、逆に2Fは坂との距離が近いんです。昔同じような形状のシドニーのホテルで2Fのテラスにいたら道ゆく人から「そこ何?お店があるの?」と声をかけられた経験を思い出し、環境条件を活かして段差の距離が近づくことでまちとのコミュニケーションが生まれる機会をつくったら面白いなと思って、「all day place shibuya」にも当初の計画にはなかった2Fの一部をテラスに変更して作ることにしました。また、コロナ禍で部屋が空いていた時期は、毎日のように若い方達が部屋を借りて少人数のプライベートな集まりに使ってくれたりして。

 

一同:へぇ〜。

 

高橋:コンパクトな部屋が多いので、そのような想定はしてなかったのですが、女性同士でバースデーパーティーを開催されることもありました。最近は海外からのお客様が増え、そういった目的での若い方のご利用は少なくなりましたが、渋谷は仲間で集まりやすい場所ということもあり「パーティースイート」という部屋を上層階に作っているので、そこは今でもよくプライベートなパーティに使っていただいています。

 

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「all day place shibuya」の受付スタッフ。アート作品が展示されたギャラリーのようなフロント。

 

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つくりたてのチーズとピッツァを楽しむオールデイダイニング「GOOD CHEESE GOOD PIZZA」

 

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ガイドブックにあるきらびやかな渋谷だけでなく、まちの日常により溶け込み楽しんでもらいたいと「all day place shibuya」が発信するローカルガイドメディア。(✳︎ホテル内で配布)©︎goitami 

 

 

名店『ON THE CORNER』みたいに「いつもの場所」になりたい

 

――みなさんの渋谷での思い出についてお聞きしたいのですが、みなさんのご出身は東京ですか?

 

高橋:僕は長野県です。若い頃から渋谷は「THE東京」っていうイメージの場所でした。

 

坂尾:僕は千葉です。千葉といっても一番端なので、若い頃は気合を入れて渋谷に来ていました。

 

石渡:僕は京都出身ですが大学は東京なので、当時は「遊ぶなら渋谷」みたいな感じで集まっていました。学生の頃は、ビリヤードに凝っていたのですが、EST渋谷東口会館にある「ビリヤードCUE」は全国的にも有名なビリヤード場で、トップレベルのアマチュアが撞いていました。渋谷一丁目界隈でいうと、「Libertin」(リベルタン)にはよく行きます。ナチュラルワインを扱っているビストロとしては老舗の一つで、食事を楽しむ3〜4人の集まりから、深夜になるに従ってカウンターは常連一人客が集まります。閉店時間にちゃんと閉める判断もありますが、よなよな集まってくる人を受け入れてくれる、貴重なお店です。どこかで飲んできて、最後にリベルタンで締めるのがここ数年の渋谷のルーティンになっています

 

高橋:僕は大学が京都だったのですが、地元の仲間がみんな東京だったので、長い休みの時は誰かの家に泊まりながら東京でバイトして長期滞在していました。服を買いに行くのも、音楽聞くのも、お酒を飲むのも大体渋谷でした。20代の頃は音楽が好きだったので、よくレコードショップを巡っていましたね。あと、再開発で元々のお店はなくなってしまったのですが、桜丘の立呑家「富士屋本店」にもよく行ってました。17時くらいからやっている店なので、飲みに行く前の0.5次会という感じでそこ集合。老若男女が集まって共存しているようなカオスな場所でしたね。

 

坂尾:僕もレコード屋を巡ったり、クラブに行ったりしていましたね。CISCOにもよく行きました。2000年頃、渋谷がすごく元気だった時代なので、それに憧れて東京に出てきたようなものです。あと、カフェカルチャーで言うと、2010年にできたBEAR PONDさんの「ON THE CORNER」がすごくカッコよかったのでよく行きました。この跡地に「all day place shibuya」が建って、自分の店を出させてもらっていることは、感慨深いものがありますね。

 

高橋:わかります。「ON THE CORNER」カッコよかったですよね。一応、経緯を説明すると、「ON THE CORNER」が入っていたビルはかなり老朽化が進んでいたこともあって、もともと取り壊しが決まっていたんです。建物のオーナーからはホテルを作りたいというご希望があったので、提案を経て僕らが携わらせていただけるようになりました。今思えば、もしかすると「ON THE CORNER」のイメージがスタッフの中にもあって「いつもの場所」を作りたかったのかもしれませんね。

 

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――渋谷キャストについてはどんなイメージでしたか?

 

石渡:開業当初、僕の知り合いが複数名キャスト13階の「cift」に住み始めたこともあって、SNSで話題になっていたので、彼らが発信したくなるようなことがある施設なんだなとは思っていました。入居するときに渋谷キャスト全体をご案内いただいて、思ったより面白かった印象を持ちました。それまで渋谷は人が多すぎて我々のようなカフェには合わないかなと思っていましたが、Markedが位置するのは渋谷の裏側のような場所で、目の前にちょっとした緑もある。喧騒に紛れずにある程度自由が確保されているのがよかった。レジデンスの住民が生活用品を両手に抱えてエレベーターに乗っていく姿もよく見かけ「ああ、ちゃんと生活者がいるんだな」っていう安心感もありますね。

 

――渋谷一丁目の年齢層はどのように感じていますか?

 

高橋:「all day place shibuya」から見ると、コロナ禍はなかなか旅に出れない若い子たちの遊び場としてホテルをよく利用してもらいましたが、日常が戻ってきて国内外の幅広い年齢層のお客様が見られるようになりました。会社に向かう人、旅行者、若者、家に帰る人たちと、朝昼晩で幅広い年齢層と国籍の人々が移り変わっていきます。今回の対談に際して、渋谷一丁目の区画を調べてみたら、ものすごく多様なんですよね。渋谷キャストのようにクリエイターの集まる場所があり、MIYASHITA PARKのような複合施設があり、足元には「のんべえ横丁」があり、大人が楽しめるようなお店もあって。その雑多さに可能性を感じます。

 

――近年、若者も食への興味関心が高まってきている気がするのですが、昔との違いを感じることはありますか?

 

坂尾:今の若い人たちは、自分たちが若い頃と比べてクラフトビールもスペシャリティコーヒーもナチュラルワインも詳しいですよね。それでいて、スタバもドトールもファミレスも使うし、その使い分けがすごく上手だなと思います。スペシャリティティコーヒーは決して安いものではないですが、それなりの価値を感じてお金を出してくれていると感じます。僕は40代なのですが、40代の人たちって、オーガニックなどの選択肢がない時代を過ごしてきているからか「なんでもいいから美味しいコーヒーちょうだい」という感じなのですが、若い人は「こないだはあれを飲んだから、今日はこれにしてみよう」といった選び方をする傾向にあると思います。

 

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繋がりをさらに深めて、渋谷一丁目を何度も訪れたくなるまちに

 

――今後の渋谷に期待することはありますか?

 

坂尾:自分の中での渋谷の全盛期って、「ON THE CORNER」があって、ITベンチャーやデザインオフィスがたくさんあった時代なんです。あの時代って、カルチャーがお店から生まれていたんですよね。社長同士がカフェで会って挨拶して、雑談の中で仕事が生まれたりして、そういう瞬間にたくさん立ち会ってきました。渋谷区は今またIT企業の誘致に力を入れているけれど、海外の人たちもたくさん来る街なので、カルチャー発信地としての渋谷の復活を期待しています。

 

石渡:そうですね。カルチャー発信地としてはすでに整っている場所ですもんね。人と人とが話す機会が生まれるような場所を運営するのが飲食店の使命なのかなと思っているのですが、グランドレベル(1階)にあるお店は特に、そういう試みをしているお店であるとよいと思います。1階が難しければMIYASHITA PARKみたいに空中階段みたいなやり方もあるし、「all day place shibuya」さんの坂を活かした設計の話にもありましたが、渋谷って土地の形状的にも立体的な可能性がありますよね。

 

高橋:さっき、「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」さんが「Marked」さんからパンを仕入れているという話がありましたけど、ご近所さんとのそういう繋がりをお客様が感じるとさらにまちへの愛着が湧くじゃないですか。例えば、アメリカの西海岸ってそういうカルチャーが結構あると思うんですよね。ここのコーヒーをあっちでも飲めて、あっちのチョコがここで売られているみたいな。そういう繋がりを僕らも作っていけたらいいなと思っています。実際ホテルでは、1Fの階段下やロビー横のスペースをあえて余白にしていて、様々なイベント時に連携をして場所を提供したり、渋谷でPOP UPなどをやってみたい方に場所として提供しています。

 

――みなさんは仕事柄海外に行かれる機会が多いと思うのですが、海外の方が日本に来た時に、魅力的だなと感じる部分、逆に足りないなと感じる部分はどこでしょうか?

 

高橋:僕らは今回「渋谷」という場所でのホテルではそこを追求して「日常」こそが非日常ということにたどり着いちゃったんですよね。旅の醍醐味って有名な観光名所に行くこともとても大切な体験ですが、もう一方ではまちの日常のコミュニティに交わったり、現地の人とコミュニケーションしたりすることも訪れたまちに愛着をもつことができる大切な体験なんだって。特に渋谷って、アートも音楽もなんでも街にあるじゃないですか。24時間楽しめますし、たくさん情報収集して疲れて帰ってきたら、静かに気持ちよく眠れる環境があって、そこに美味しいコーヒーやビールと食事があればいいんじゃないかと思うんです。

 

 

石渡:僕もさっき高橋さんが話されていた桜丘の「富士屋」が大好きだったんですよ。あの雰囲気は日本の飲食カルチャーのとても深いところの何かに触れていたと思います。海外旅行者ちにとっては訪れるのが難しいと思うのですが、「富士屋」を知らないで帰しちゃうのかという惜しさはありましたね。旅人が入りやすく、かつ日本らしさが体験できるお店は嬉しいですよね。

 

坂尾:確かに、海外の友人が来たら、彼らだけでは辿りつかないようなディープな場所に連れて行ってあげたいですね。

 

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――最後に、渋谷キャストの可能性についてもご意見をお願いします!

 

石渡:コミュニティ運営をかなり綿密にされていることは一テナントとしても東急さんからよく聞いていますので、様々なリソースを投入されていて、これからもいろんな変化に柔軟に対応していただけるのだろうと思っています。多様な人が集まっているいい施設だと思っているので、同じように緻密なコミュニティ運営がなされる施設がたくさんできればありがたいですね。

 

高橋:「all day place shibuya」の支配人が大の神輿好きでして、渋谷一丁目でも神輿が担ぎたいそうなんです。住人もお店の方も地主さんもいらっしゃるし、そういう機会があると連携も深まりますし、人も集まるからいいんじゃないかなと思うのですが、どうでしょう?

 

石渡:(スマホで調べて)確かに、渋谷一丁目には神輿がないですね! 2丁目も3丁目もあるのに。

 

高橋:本当だ! じゃあみんなで作りましょうよ(笑)。

 

坂尾:コロナが明けてから、日本全国お祭りの盛り上がりがすごいですもんね。神輿って地域の方々と一緒になって担ぎながら愛着のある街を巡ることができる素敵なカルチャーですよね。

 

――お神輿、いいですね〜! 渋谷一丁目にぜひ作ってもらいましょう!

 

2026年頃には、渋谷キャストのお隣の美竹公園周辺に複合文化施設として子どもの学びと活動の拠点やクリエイター同士の交流の場が誕生するそうです。渋谷一丁目がさらに魅力的な場となり、新たなカルチャーが生まれる予感でワクワクします。今日はみなさんありがとうございました!